建長寺

鎌倉五山の一つ、建長寺

建長寺は臨済宗建長寺派の大本山です。
鎌倉時代である建長5(1253)年に5代執権である北条時頼の時代に創建された由緒のあるお寺です。
歴史の教科書にもよく出てくる南宋の禅僧の蘭渓道隆が開山しました。

この頃、鎌倉と京都では臨済宗のお寺を格付けするという制度がありました。
これが京都五山、鎌倉五山と言われているものです。
建長寺は鎌倉五山の一つであり、その中でも1位のもので鎌倉臨済宗の中でもトップに君臨するお寺なのです。

建長寺は国の重要文化財が複数あります。
参拝客を出迎える山門は特に有名であり、多くの人が立ち止まりその姿を眺めています。
過ごしやすい気候の時期には写真撮影をしたり写生をしたりしている人も多いです。

法堂の雲龍図

建長寺の本尊は地蔵菩薩像で、国の重要文化財にある仏殿に祀られています。
写真撮影も可能ですが、せっかくの機会ですからしっかりと仏様を参拝し手を合わせることに専念しましょう。

本尊の地蔵菩薩像は室町時代に作られたものであると言われており、高さ2,4メートルにも及びます。
柔和なお顔をされており、参拝するにあたって心が和むお顔です。

仏殿の後に参りたいのが法堂(はっとう)という場所で、こちらも重要文化財です。
江戸時代に建てられたものであり、内部には千手観音菩薩が安置されています。
暗がりに浮かぶ神秘的な千手観音菩薩は見ものです。

この法堂の中で特に人気なのが天井に描かれた雲龍です。
鎌倉に居住していた日本画家の小泉淳氏が描いたもので見事な龍の姿が描かれています。

半僧坊まで足を運ぼう

建長寺の境内の再奥まで進んでいくと長い階段が顔を見せます。
これを登りきると高台に出るのですが、その場所が半僧坊(はんそうぼう)です。

半僧坊というのは、建長寺の鎮守とも称されているもので、静岡県浜松市のお寺から歓請されたものです。
明治23(1890)年に建長寺に祀られました。
この半僧坊から先はハイキングコースとなっており、簡単な登山もできるということで鎌倉観光の際に合わせてハイキングを楽しむ人も多いです。

半僧坊は天狗の姿であると伝えられており、山肌には天狗の像があります。
その数は12体にも及び、少し不思議な空気が広がります。
天狗像とともに鎌倉の市街地が眺められるという少し変わった空間です。

関東大震災で半僧坊のご神体が無傷であったことや阪神淡路大震災の際にお札を貼っている家が無事であったことから災害よけのご利益があるということで近年では注目されています。
そこで、せっかくの参拝ですから境内の再奥ですが半僧坊まで訪れて、ぜひ安全祈願をするようにしましょう。
建造物の美しさとともに景色の美しさも楽しめるお寺ですから、過ごしやすい桜や紅葉の季節に訪れて歴史的な建造物と景色の美しさを楽しむことがオススメです。

恵福寺

戌の日にぜひ訪れたい恵福寺

妊婦さんは安定期を迎える妊娠5ヶ月の最初の戌の日に神社やお寺で安産祈願をするという風習が昔からあります。
このご祈祷をしてもらう場所はどこでも良いのですが、京都であれば伏見区にある恵福寺がおすすめです。

女性のような優しい眼差しのお地蔵さんの前で出産の無事を祈ると出産に向けての不安な気持ちを吹き飛ばし、大きな力を授けてもらえます。
ここでは恵福寺がどのようなお寺であるのかを紹介していきます。

恵福寺とは

恵福寺の歴史は鎌倉時代後期である700年前に開山されたと言われている由緒のあるお寺です。
応仁の乱で戦火に見舞われてしまったものの不幸し、1548年には天台宗から浄土宗に改宗します。
これによって浄福寺、西方堂、唯稱院、壽福庵といったお寺を有する大寺院となっています。

明治時代には日野出畑出の山中から今の場所へと移転をし、本堂も新しくなり今の姿になったのです。
本堂内は本尊である江戸時代に作られた阿弥陀如来立像をはじめとし、右脇壇に2躯の阿弥陀如来象、左脇壇には2躯の地蔵菩薩像が安置されており平安時代や鎌倉時代の美しい仏様が揃っています。

そのような仏像群の中でも特に目立つのが左脇のさらに奥にある268センチメートルもある地蔵菩薩です。
日本最大級のものであると言われており、像の大きさや衣の流れなどが永福寺に近い善願寺の地蔵菩薩とよく似ているため、平安時代末期に作られたと推測されています。
奥行きに厚みを持たせていない作りで正面から見ると丸みを帯びているのに横から見るとスリムなお地蔵様に変化することも特徴的です。

腹帯地蔵で安産祈願

この大きなお地蔵様は見た目が優しいということだけでなく、お腹の部分にも特徴があります。
お腹の部分に腹帯のようなものが締められており、ここから腹帯地蔵と呼ばれているのです。
腹帯地蔵ということで、安産祈願として昔から信仰を集めており、現在も多くの人が安産のための祈祷でこの腹帯地蔵を訪れています。

戌の日にはたくさんの人たちが訪れています。
12日に一日巡ってくるものであり、戌の日に祈願をするのはお産が軽く多くの子供を産む犬は安産の象徴とされており、そのために戌の日に安産祈願をするのです。

日本では5ヶ月を迎えた最初の戌の日に無事に出産をすることを祈願して行われるようになっています。
この日に妊婦さんは腹帯を巻き始めると良いとされているので、祈祷された腹帯をいただきお腹に巻きます。
事前に準備をした岩田帯を恵福寺に預けて祈祷をしていただき、朱印を帯にいただいてお腹に巻くのです。

参拝した際には、お地蔵様の背後にもあるたくさんのお地蔵様がいることも確認しましょう。
どのお地蔵様も細かなところまで描かれており個性的な顔をしています。
たくさんのお地蔵様が腹帯地蔵の功徳をサポートするように背後に並べており、これだけたくさんのお地蔵様に守られているという点でも安産祈願のお寺として有名なのです。

池上本門寺

日蓮聖人ゆかりの霊場として生まれた池上本門寺

池上本門寺は、日蓮宗の大本山となっているお寺です。
このお寺ができたのは、日蓮宗の始祖である日蓮聖人と大きな関わりがあります。

新しい教えを説き、その後の仏教に大きな影響を残した日蓮聖人ですが、61歳という年で生涯を終えます。
その臨終の際の霊跡として祀られるようになったのが、この池上本門寺なのです。
そのため、日蓮宗にとっては欠かせない重要な寺院であり、篤い信仰を集めています。

その後、時の権力者などからも大事にされてきました。
日蓮聖人の入滅後には、このお寺に7万坪もの土地が寄進され、現在の寺院の基礎が据えられました。
時代が下っても、人々から愛され崇拝されてきたという歴史を持っています。

こうした経緯を持つ池上本門寺ですので、地域の住民だけでなく、日本全国から参詣の人々の列が絶えません。
個人の参詣客はもちろんのこと、地方から来たと思われる団体の参詣人もよく見られ、いかにこのお寺が重要視されているかが分かります。

ここを訪れたら宝物の数々を見たい

お寺巡りの楽しみの1つとして、そこに収蔵されている文化財を見るというものがあります。
こちらの池上本門寺は、長い歴史と由緒を持つということで、たくさんの文化財、宝物を持っています。
毎週日曜日には、霊宝殿において宝物を公開していますので、お参りに来るなら、日曜日に来るのがいいでしょう。

宝物の公開は一気に行われているわけではなく、月毎に品が変わります。
そのため、私は定期的にこのお寺を訪れるようにして、毎回異なった文化財を見る機会を持つようにしています。
仏像や宝剣、書画など、たくさんの文化財がありますので、いつ来ても飽きることなく、ゆっくり時間をかけて見ることができます。

ゆっくりと休める場所が設けられているのがうれしい

池上本門寺は広大な境内を持っていて、その中には憩いの場となる、朗峰会館が建てられています。
ここでは、団体参詣客用の大部屋や食事処などがありますし、一般に解放されている休憩所やお土産屋さんなどがあります。
のんびりと境内を歩いて少し疲れたら、ここに立ち寄って休憩するのがいいですね。

休憩所から眺める景色も素晴らしく、緑が豊かなのでゆったりとして気分になれます。
お土産も充実していますので、いろいろチェックして気になるものを買っていきます。
最近では、お寺でもいろいろなグッズや縁起物を作っているので、お寺巡りにお土産をゲットするという楽しみが増えました。

また、この周辺ではきれいな場所があるので、景色をバックに記念撮影をしている人が多くいます。
着物をレンタルして、和の雰囲気の中思い出作りをしている人などもいて、とても和やかな雰囲気に包まれていまるのがいいですね。

業平山南蔵院

在原業平ゆかりのお寺、業平山南蔵院

業平山南蔵院は、天台宗の寺院で、比叡山延暦寺を本山としています。
南蔵院という名前のお寺は東京都内にもいくつかありますが、こちらは葛飾区に位置しています。

業平山南蔵院に関する歴史をひもといてみると、平安時代にまでさかのぼることが分かります。
業平山とも言うように、この時代に生きた歌人、在原業平と関わりがあるのです。

在原業平がこの地にいたとき、隅田川を下っていた舟が転覆してしまって、何人もの人が死んでしまいました。
人々の悲しみを見た在原業平は、仏像を自ら作るとともに、法華経の写しを作って、塚に埋め、亡くなった人たちの霊を慰めたのです。
この塚が、業平山南蔵院の礎となっていて、現在にまで続いているのです。

そのため、このお寺は隅田川と大変深い関係を持っています。
境内の造りもそれを表していて、敷かれている砂利は隅田川を模していて、そこにかかる参道は業平橋を指しています。
このように境内のデザインが隅田川を表しているということを知ると、ここを見る時、なんとなく感慨深い気持ちになりますし、よくもこんなアイディアを出したな、と感心します。

聖徳太子にもゆかりのあるお寺

業平山南蔵院の境内には、聖徳太子堂なるものがあります。
なぜここに聖徳太子が関係するのだ、と疑問に思って調べてみると、このお寺の前には、聖徳寺というお寺があって、聖徳太子が奉られていたのです。

そのため、今でも聖徳太子を奉り、日本の文化を形作った人物、そして国土を保護している神様として、崇敬の念を集めています。
つまやかな八角堂の造りをしているこの聖徳太子堂も、このお寺を参詣に来た際には見て置きましょう。

お寺にはいろいろな歴史が関わっていますので、事前に歴史知識や土地の情報を得てから行くと、よりお寺巡りが楽しくなりますね。
そして、その情報通りにいろいろな建物や収蔵品があるのを見ると、歴史を通じて人々がそれぞれのお寺をとても大事にしてきたというのを感じることができて、穏やかな気持ちになれます。

一服するのにも良いお寺

業平山南蔵院の境内には、一服できるお茶屋があります。
境内のきれいな景色や参詣に来る人々を眺めながら、薄茶をいただくと、なんだか不思議と落ち着いてのんびりできます。
ここには、お寺のグッズや縁起物、お土産品などが売られていますので、ちょっとこうした品々を眺めていくのも楽しいですね。

また、このお寺で気に入ってるのは、水琴窟があることです。
これは、手水の造りを工夫して、地面に瓶を埋め込み、水が落ちると、その瓶に反響して独特の高い音が出るものです。
古代の人の創意工夫に驚きながら、水の心地よい音を聞くと、ほっとしますので、ここに来た際にはぜひ試してみることをお勧めします。

高幡不動尊 金剛寺

平安時代にまでさかのぼる歴史を持つ寺院

高幡不動尊 金剛寺は、真言宗の寺院で、東京都日野市に位置しています。
建立されたのは、平安時代に清和天皇の勅命によるとされていて、非常に古い歴史を持つお寺であることが分かります。

江戸時代になると、このお寺は仏僧を教える談義所として用いられていたようで、たくさんの仏僧を世に送り出した、重要なところでもあります。
関東の三大不動の1つとして数えられていて、成田山新勝寺などとともに、とても有名なお寺となっています。

このお寺に来るなら縁日の日に来るのがお勧め

お寺巡りをいろいろとしていると、寺を訪れるタイミングによって、いろいろな顔が見られるということに気付きます。
あまり参詣客が多くない日に来ると、静かな落ち着いた雰囲気を味わえますし、お祭りなどが開催されている時に来ると、賑やかで楽しい雰囲気を楽しめます。

その点では、こちらの高幡不動尊 金剛寺には、縁日の日を狙ってくるのがお勧めです。
基本的には、毎月28日に縁日が行われていて、いろいろな露天や催し物がありますので、賑やかで明るい雰囲気のお寺を見ることができます。

やはり境内に人通りが多く、元気な感じがあると、お寺巡りをしていても楽しい気分になれますね。
縁日はお寺の1つの魅力でもありますし、歴史を通じて人々がお寺にお参りをする日ともなっていますので、こちらのお寺に来るなら、縁日のタイミングで来ることをお勧めします。

また、月の中旬には、ごされ市というがらくた市も開催しています。
毎回違った品々が売りに出されていますので、思わぬ掘り出し物がないかと、ゆっくり歩いてみるのも楽しい時間の過ごし方ですね。
このように、高幡不動尊 金剛寺は地域の人々との距離が近く、いろいろな催し物があるのが特徴で、ついつい足繁く通ってしまうお寺です。

歴史好きの人にも面白いお寺

お寺巡りをするにはいろいろな理由があるかと思いますが、歴史が好きなので、好きな人物や出来事にゆかりのあるお寺を訪れるという人もいます。
高幡不動尊 金剛寺も、歴史にまつわる話があるところなので、歴史好きの人にはたまらないお寺でしょう。

ここは、新撰組の副長であった土方歳三の菩提寺となっているため、土方歳三の銅像などが置かれています。
土方歳三の墓を持つお寺とも関係がありますので、新撰組に興味がある人は、この高幡不動尊 金剛寺を訪れてみると良いでしょう。

また、こちらのお寺の見所の1つとなっているのは、初夏のあじさいでしょう。
境内にたくさんのあじさいが植えられていますので、梅雨の時期には見事なあじさいを見ることができます。
常にイベントがあったり、季節による見所があったりと、とても魅力に満ちているお寺ですので、この高幡不動尊 金剛寺はお寺巡りをする中でも、欠かせない場所でしょう。

深大寺

東京でも指折りの古刹、深大寺

深大寺は、東京都調布市にある寺院で、東京都の中でも指折りの長い歴史を持っています。
天台宗のこのお寺は、天平5年、西暦733年に開かれたとされていて、実に1,300年近い歴史を誇ります。
この歴史の長さは、東京の中では浅草寺に次ぐもので、いかに長い間人々の信仰を集めていたかが分かります。

お寺の建物も見事で、江戸時代の雰囲気を残す鳳凰の彫り物などが作り込んであって、見応えがあります。
このお寺は江戸時代の末期に火災に見舞われて、消失してしまったようですが、見事に修復されているように感じます。
お寺に置かれている釈迦如来倚像も、この火災によってかなり大きなダメージを被ってしまったようですが、在りし日の面影を残す、重厚な雰囲気はそのままだということです。

いくつものわき水があるのがこのお寺の特徴

お寺や神社の境内には、わき水があることが多いものです。
この深大寺も例外でなく、しかもいくつもの水源があり、水が豊富なのが特徴と言えるでしょう。

しかも、この湧水によって滝が形成されていて、美しい景色を境内に作っています。
この不動の滝は東京都の名湧水の1つにも選ばれていて、水質の良さや醸し出す雰囲気が素晴らしいことが評価されています。
こちらの深大寺を訪れるなら、この滝を見ていかなくてはなりません。

このわき水は、地域の住民に大きな恵みを与えたことは間違いなく、時代を通じてこのお寺が愛され、大事にされてきた理由の1つとなっていると言えるでしょう。
また、深大寺を始めこの一帯は、上質の水が湧くため、人々の生活を豊かにしてきました。

その代表例として、お寺周辺にたくさんのそば屋さんがあることを挙げられるでしょう。
名店と呼ばれる、昔からの老舗もありますし、まるでそば屋街道とも言えるくらい、たくさんのそば屋さんが軒を連ねています。
行きがけに一軒、帰りがけにもう一軒と、この深大寺に参拝に来たついでに、そば屋によっておいしいそばをたぐるのが、1つの楽しみとなっています。

そば好きの私には、お寺巡りもできて、おいしいそばも食べられて、大変うれしい場所ですね。
たくさんのお店がありますので、来る度新しい味を試してみる楽しみがあります。

縁結びのお寺として結婚式にも人気

こちらの深大寺では、結婚式も執り行っているという、ちょっと珍しいお寺です。
というのも、このお寺を開いた満功上人の息子と、息子が恋した一人の娘が、奇跡的な仕方で恋を成就させ結ばれたという逸話が、このお寺に伝わっているため、縁結びの力を持つ寺院として知られているからです。

(参考記事)
深大寺ホームページ

お寺の本堂にて、厳かな空気の中、仏前結婚式を挙げられるように、しっかりとしたプランを持ていますので、興味のある方は、まずはこちらのお寺を見学して見ると良いでしょう。